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会頭講演 「皮膚のバイオロジー」 大会初日13:10より第1会場「光琳の間」 座長 伊藤雅章(新潟大)

演題: 皮膚付属器を知る
   
演者: 板見 智 大阪大学大学院医学系研究科皮膚・毛髪再生医学
   
要旨: 毛包、脂腺、汗腺や爪は皮膚付属器と総称されるが、それらの中で思春期を境に大きく組織構造や機能に変化が生じる付属器が存在する。毛包と脂腺は発生学的には毛包脂腺系として同一の原基より生じるが、なぜか思春期以後発育と退縮という全く逆の反応をする場合がある。年齢と共にヒトの内分泌環境も変化するが、生涯に渡り大きく変化する代表的なホルモンとしては、成長ホルモンとその実行因子としてのインスリン様成長因子(IGF-I)、男性ホルモン及び女性ホルモン、副腎由来の男性ホルモンなどが上げられる。性腺由来の男性ホルモンが性毛や脂腺の発育、男性型脱毛症やざ瘡の発症に関わることはよく知られているが、副腎や卵巣由来の男性ホルモン(DHEAやandrostenedione)が新生児ざ瘡や多毛症などに関与することは意外と知られていない。「正常を知らずして病的状態を知ることは出来ない」と言われているように、本講演では主に皮膚付属器における男性ホルモン作用の基礎的知識について述べる。
   
略歴: 1978年 大阪大学医学部医学科卒業
1980年 大分医科大学皮膚科・助手
1982年 マイアミ大学皮膚科学教室研究員
1985年 大分医科大学皮膚科・講師
1993年 同・助教授
1995年 大阪大学医学部皮膚科・助教授
2006年 大阪大学大学院医学系研究科皮膚・毛髪再生医学(アデランス)寄付講座・教授


事務局:大阪大学医学部皮膚・毛髪再生医学(アデランス)寄附講座
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